第1回で、寿命と資産価値を上げるリフォームは、事業者選びが決め手であると指摘しました。事業者選びの際には、事業者の情報を入手する方法として、口コミの影響が大きいという調査結果を紹介し、事業者の口コミ評価を掲載している「リフォーム評価ナビ」が参考になると述べました。
そこで、第2回では、リフォーム事業者に関するポータルサイトを賢く利用するための例として、「リフォーム評価ナビ」について見ていくことにしましょう。「リフォーム評価ナビ」を運営する一般財団法人住まいづくりナビセンターの伊奈 智理事に、サイトの開発経緯や仕組みについて伺いました。
リフォーム経験者の口コミを事業者選びの判断材料として役立てる場に
――「リフォーム評価ナビ」は、リフォームポータルサイトの中でも、口コミ評価を数多く掲載するという特徴をもったサイトになっていますが、それはなぜでしょうか?
「消費者がリフォームを行う時に事業者を選ぶ方法としては、『以前から付き合いのある業者』に次いで、『知人の紹介』が多いのです。つまり、経験者の情報が貴重な判断材料になっているということです。ところが実際には、身近にリフォームを経験した人があまり多くないというのが実態でしょう。そこで、WEB上にリフォーム経験者の口コミをたくさん集めて、『知人の紹介』と同程度の情報を提供する環境が必要だと考えました。リフォーム評価ナビを創設したのは、リフォーム経験者が事業者を評価した口コミを、リフォームを検討している人の判断材料のひとつとして役立ててもらう場にしたい、ということからです。」
――具体的にはどういった口コミ評価になるのでしょうか?
「オススメ度、提案力、コミュニケーション、価格、マナー、仕上がりの6項目について経験者の採点を点数化するとともに、フリーコメントも紹介しています。口コミは、リフォーム経験者からリフォーム評価ナビに直接情報提供をしてもらうので、辛口の評価であっても事業者が手を加えることはできません。また、中傷目的などの不当な口コミの場合は、監視委員会を設置してチェック機能を設けるようにしています。」
――信頼できる口コミ評価を掲載するということですね?
「中立公正な立場から事業者選びのための情報を提供したいと思っています。消費者にリフォーム事業者を紹介するサイトの多くは、契約が成立した場合に事業者がサイト運営者に仲介手数料を払う仕組みになっています。リフォーム評価ナビでは、こうした仲介手数料は受け取りません。登録事業者には、サイト運営に必要となる登録料と年会費、口コミ評価掲載料(一部を事務局から評価者への謝礼に利用します)などを払ってもらうだけです。」
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