都心・安い・自分仕様
コーポラティブハウスの魅力
「火とコーポラティブハウス」
(株)アーキネット代表 織山 和久
(1)蒔きストーブのぬくもり
薪ストーブのあるリビング。ストーブの火に誘われるかのように人々が集まってくる。 |
アーキネットの低層コーポラティブハウスは、頑丈で燃えないコンクリートの壁床で出来ていますので、お部屋に薪ストーブを置くことができます。ストーブの置き場や排気筒・排気口は、インフィル工事のときに合わせてつくることができます。
まず暖かさの質が好評です。エアコンは暖気を吹き付けますが、ストーブは輻射熱がそのまま体に伝わるので、日向ぼっこと同じようなじんわりと優しい暖かさを感じることができます。
そして何と言っても薪ストーブの楽しみは火を囲むということです。
家族や友人と火を囲み、ほのぼのした気分でゆっくりと時間を過ごす。暖かそうな炎の色を目にして、頬を少し赤くしながら、ときおり薪のパチパチとはぜる音を耳にする。薪ストーブはそんな和みの時間、空間を演出することが出来ます。
薪ストーブを設置されたお宅では大の大人さえいつまでも炎を見ても見飽きず、また薪をくべる順番待ちをするということもよく耳にします。焚き火を囲むと、洞窟で獲物を分け合った時代からの記憶が蘇るのでしょうか。文字通り、「心暖まる時間」を過ごすことができるようです。
(2)屋上でバーベキュー
木製デッキを敷き詰めた屋上テラス。冬でも足元は冷えず、バーベキューにはもってこい。 |
屋上テラスのあるコーポラティブハウスであれば、一面に木のデッキを敷いて、そこで仲間を招いてはバーベキューを楽しむこともできます。
炭火で味わうお肉やお魚の美味しさもバーベキューの醍醐味ですが、ここにも火を囲む楽しさがあります。
夕暮れの街並みを眺めながら、網の上の食材をひっくり返しつつどうでもいいことを語り合い、ハフハフとほおばるうちにだんだん夜も更けていきます。少しお酒も入って、心も開かれ、より家族、友人との距離が縮まるように思えます。
そういえば、真冬でも半袖Tシャツ一枚で屋上に上がり、毎日のようにバーべキューを楽しまれている方もいらっしゃいました。その方は、バーベキュー台を取り囲むようにガーデニングを施して、屋上を住まいの中でも最も心地よいリビング・ダイニングにされていたようです。
(3)前庭で花火
玄関前の前庭。こじんまりとした路地感覚、子どもたちが花火をするにも見守るにもちょうどいい。 |
小さなお子さんのいらっしゃるご家庭であれば、コーポラティブハウスの前庭で花火を楽しまれるのも一興です。タウンハウス形式であれば前庭は玄関のすぐ前なので、ちょっと付き添うのにも、後始末するのにも好都合です。
勢いのよい花火にちょっと心配そうな表情、おぼつかない手元で線香花火の玉を落とさないようにと真剣なまなざし、色とりどりの火花に大喜びの姿。
夏の夜、花火に照らし出される子どもたちの様子は、いつまでもまぶたに残ります。小さな炎ですが、これも火を囲む楽しさの一つではないでしょうか。
このようにコーポラティブハウスでは、内外の空間をうまく生かして、火のある暮らしを存分に味わうことができます。人類にとって火は最大級の発明で、その活用が社会や文化の基本だったわけですから、火を囲むことに心の豊かさや温もりを感じるのは人間の本性なのかもしれません。火のある暮らしから、住まいをつくってみるのもいいのではないでしょうか?
筆者プロフィール
株式会社アーキネット代表。土地・住宅制度の政策立案、不動産の開発・企画等を手掛け、創業時からインターネット利用のコーポラティブハウスの企画・運営に取組む。著書に「建設・不動産ビジネスのマーケティング戦略」(ダイヤモンド社)他。